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【銀行融資二重契約オーバーローン】についてわかりやすく解説。メリット・デメリットは?サラリーマンが自己資金無しで不動産投資を始める方法。返済比率が高く自己破産のリスクも。

不動産購入時にはさまざまな費用がかかる。仲介手数料、登録免許税、不動産取得税など、一般的には物件価格の約7%と言われている。サラリーマンの場合は銀行融資を利用して不動産投資を行う場合が多いと思うが、物件価格の10%~30%の頭金を要求されることがある。

ただ最近は多くのサラリーマン不動産投資家がオーバーローンで不動産投資をはじめている。しかしながらその裏には2重契約という違反行為が行われているケースもある。ここではオーバーローンのための二重契約についてみていきたいと思う。

銀行借入の審査には売買契約書と重要事項説明書を提出。頭金が必要となる銀行が多く、フルローンやオーバーローンは難しい。 

不動産の売買を行うには、売主と買主の間で売買契約書と重要事項説明書という2つの契約を締結する。そして銀行融資を行う場合には、売買契約書と重要事項説明書を金融機関に提出して、融資の審査を行うというのが一般的だ。

売買契約書と重要事項説明書には購入する物件の価格が記載されている。銀行はその物件価格に対して、何%の融資を行っていくのか決定していく。通常多くの銀行は物件価格の10%~30%の頭金を要求するので、このままではサラリーマン、特に不動産経験のない人がフルローンやオーバーローンを組むことはほぼ不可能である。

ではどのように多くのサラリーマン不動産投資家はオーバーローンで不動産物件を購入しているのだろうか?

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二重契約オーバーローンの方法とは?物件の売買価格を高く記載した契約書を銀行に提出する。 

頭金が必要となる金融機関からオーバーローンを組むために、良く行われるのが2重契約である。2重契約とは、実際の契約書と銀行提出用の契約書の2種類を作成することで、銀行提出用の契約書には、実際の売買価格より高い価格を記載することによって、物件価格以上のオーバーローンを引き出すために行う。

例えば、物件価格が1億円で10%の頭金が必要となる場合、不動産購入者は約700万円の諸経費と1,000万円の頭金が必要となる。ここで銀行提出用の契約書の物件価格を1億2,000万円とし、頭金1,200万円を不動産購入者が負担するように見せかける。1億2,000万円に対して90%の融資が実行されれば、融資額は1億800万円となり、不動産購入者は物件価格と約7%の諸経費もカバーできるオーバーローンが可能となる。

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二重契約オーバーローンのメリット・デメリットは?不正が発覚した際には一括返済を求められたり、返済比率が高く自己破産のリスクも。 

二重契約オーバーローンのメリットは、手元資金がないサラリーマンが不動産投資を行えることである。近年はこの2重契約によって多くのサラリーマンが不動産投資を行ってきた。この手法でよく使われているのがスルガ銀行で、スルガ銀行の融資担当者も2重契約の存在を認識している可能性が高く、今後問題となっていく可能性が高いだろう。

二重契約オーバーローンのデメリットは、銀行を欺く行為であるため、発覚した場合にはローンの一括返済を求められるリスクがある。ただ実態は銀行員も認識している可能性が高く、今まで違反が発覚して一括返済を求められたというケースは聞いたことがない。

もう1つのデメリットはオーバーローンは返済比率が高くなるため、自己破産に陥るリスクが高くなる。オーバーローンを行う際にはリスクをしっかり認識した上で、使用していく必要がある。

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【銀行融資二重契約オーバーローン】についてわかりやすく解説まとめ 

サラリーマンの不動産投資は、スルガ銀行を中心に二重契約オーバーローンによって、大きく拡大してきた。ただ2018年に入ってスルガ銀行のシェアハウス向け不正融資問題が明るみになり、今後この方法はできなく可能性は高そうだ。

オーバーローンは自己資金が無くても不動産投資をはじめられるというメリットがある一方で、二重契約で行った場合には一括返済を求められるケースや、返済比率が高く自己破産のリスクも高くなる。オーバーローンはしっかりとデメリットを認識した上で、判断した方が良い。

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