注目の記事 PICK UP!

ガヤルドの一棟アパートを販売していた不動産業者、紹介料を支払って顧客集め。きっかけはスルガ銀行からの紹介で、組織的にスキームに関与していた疑いも。

スマートデイズが運営していたシェアハウス「がぼちゃの馬車」に続いて、現在問題となっているのが、ガヤルドが運営していた一棟アパート。

ガヤルドはスマートデイズ同様にサブリース契約で賃料収入を保証するはずが、一方的に契約を解除し、不動産オーナーは銀行への返済が困難となっている。

しかしながら、ガヤルドが悪質なのは、多くの不動産物件の建物が完成しておらず、建築代金を持ち逃げしている点。

ガヤルドと契約した不動産オーナーの多くは、物件未完成で家賃収入が入ってこず、また状況を改善しようにも入居者を募集できないという、苦しい状況となっている。

ガヤルドの一棟アパートは不動産業者を経由して販売されており、成約に応じてガヤルドは不動産業者に紹介料を支払っていた。

そして不動産業者も顧客を紹介してくれて成約に至った場合には、紹介者に紹介料を支払いしていたようだ。

ここではその実態についてみていきたいと思う。

⇒【東京都が老朽マンション建て替え促進へ

ガヤルドとスマートデイズを紹介したのはスルガ銀行。不動産業者との関係は? 

スマートデイズのシェアハウス物件も、ガヤルドの一棟アパートも、不動産業者に対して紹介を行っていたのはスルガ銀行である。

これがシェアハウス不正融資問題でスルガ銀行が責任を問われている最大の理由であり、スルガ銀行が主導して進めたと思われる所以である。

ガヤルドの案件もスルガ銀行から不動産業者が紹介を受け、販売を仲介していた形であり、不動産業者は主にサラリーマンと成約したら、ガヤルドから紹介料を受け取っていた。

不動産オーナーとの窓口は不動産業者ではあったが、契約書上には不動産業者は登場してこないため、不動産オーナーがトラブルに巻き込まれても、対応することができず、不動産オーナーからは不満が募っている。

⇒【スルガ銀行融資担当は個人的に利益を享受していた?

ガヤルド持ち逃げによる不動産会社への悪影響とは? 

ガヤルドの建築代金持ち逃げやサブリース契約解除は、不動産業者にも大きな影響を与えている。

不動産業者はガヤルドの物件だけでなく、他にも多くの物件の販売を行っていたが、ガヤルドの事件が起こってからは、評判が悪くなり、商売に大きく影響しているそうだ。

本来であれば売買を仲介する立場であり、売主の買主のトラブルに対しての直接的な責任はないはずの立場であるが、今回のケースでは全てがパッケージ化されており、ガヤルドとも連絡がつかないともなれば、詐欺を仲介したとみられてもおかしくはないだろう。

また不動産業者もガヤルドから未払いの紹介料があるという。

弁護士を通じて請求は行っているものの、ガヤルドは建築代金を持ち逃げしている状況を考えると、回収するのは難しそうだ。

⇒【銀行融資と税金の関連性とは?

ガヤルドが紹介者に支払っていた紹介料とは? 

不動産会社はガヤルドの一棟アパートを販売するために、顧客を紹介すれば紹介料の支払いを行っていた。

そして不動産会社はガヤルドから未収の紹介料があるにもかかわらず、顧客の紹介者に対しては紹介料を支払っている点が、不信感を増している。

不動産会社もガヤルドとグルになっていて、意図的にオーナーを騙していたと考えられてもおかしくない。

この点に関して不動産業者は、紹介者との今後の関係性を踏まえて、不動産業者が持ち出す形で紹介料を支払っていると説明している。

おそらく不動産業者はガヤルドの詐欺行為には加担していない可能性が高いと思うが、ガヤルドからもらっていた紹介料と、紹介者に支払う金額には大きな差があって、今までの利益から紹介料を支払うことが可能だったのかもしれない。

⇒【2018年7月首都圏新築マンション販売戸数減少へ

ガヤルドの一棟アパートを販売していた不動産業者、紹介料を支払って顧客集めまとめ 

ガヤルドの被害を受けたオーナーは、スマートデイズに比べると数は少ないが、建築代金持ち逃げという悪質さから、今後大きな問題になる可能性がある。

不動産販売会社は仲介をしていた立場ではあるものの、オーナーからの不信感は募っており、今後ガヤルド、スルガ銀行とともに責任を問われるかもしれない。

<こんな記事も読まれています>

⇒【新築プレミアム家賃をわかりやすく解説
⇒【デッドクロスを解説。対応策は?
⇒【テレビモニター付きインターホンで空室対策
⇒【不動産管理会社は大手と地場どちからおすすめか?
⇒【営業マンに優先的に物件を紹介してもらうコツ
⇒【入居条件緩和でトラブルリスクが高くなる理由とは?
⇒【家賃滞納リスクは家賃滞納保証会社を利用することで回避可能
⇒【定期借家契約の詳細を解説。普通借家契約との違いは?
⇒【サラリーマン新築区分所有マンション購入の結末は?
⇒【レントロールの見方や注意点を解説
⇒【不動産業者売主物件で仲介手数料が発生しないのはお得なのか?

関連記事

  1. 毎日新聞が報道した「サブリース」悪用の不動産会社名はどこ?住宅ローンの不正利用も。

  2. 老朽マンション建て替え促進へ東京都が新制度。不動産会社購入で容積率上乗せへ。築40年以上の旧耐震基準…

  3. 【スルガ銀行】不動産融資と一緒に高金利フリーローン・定期預金・生命保険の抱き合わせ融資・販売を実行。…

  4. レオパレスの建築基準法違反/施工不良問題を「ガイアの夜明け」が報道。経営陣は隠ぺい?

  5. プロフェスサービス宮澤伸幸社長、2億円の脱税容疑で刑事告発。投資用マンション販売。修正申告済みも手口…

  6. 収益不動産価格は暴落する?2018年から2019年の市況予測をわかりやすく解説。

  7. 不動産投資向け融資の金利上昇の可能性は?大手銀行が2018年9月1日から住宅ローン金利を引き上げ。日…

  8. 不動産賃貸契約の消毒料・クリーニング代は返金交渉は可能?アパマンショップで過剰・不正請求が問題に。

  9. TATERU(タテル)が不正融資に関与。西京銀行に顧客の預金残高を改ざん・水増しして審査申込。三為業…

コメント

  • トラックバックは利用できません。

  • コメント (0)

  1. この記事へのコメントはありません。

最近の記事

人気記事

アーカイブ

PAGE TOP