不動産は他に1つとして同じものが存在しないため、物件によって価格は大きく異なり、価格が変動する要因がわかりにくいという特徴がある。
一般的には不動産価格は、賃貸の需給や地域の人口の増減などの要因によって決まると思われがちだが、必ずしもそれらだけで決まるわけではない。
ここでは不動産物件価格が変動する要因について解説していきたいと思う。
目次
不動産市況が高騰した要因や理由とは?バブル期とファンドバブル期の値動きは?
1990年前後のバブル期には、東京の不動産価格が高騰したという話を聞いたことがある人は多いと思う。バブル期の東京の一等地の土地の値段は5倍以上になったものもあり、史上最高値を付けた。
ここ最近で一番不動産価格が上昇したのが、リーマンショック前の2007年。この時期のことをファンドバブル期と言ったりもする。この時期には東京都心を中心とした主要都市にファンドの資金が大きく流入し、主要都市の土地の価格は大きく上昇する一方で、地方や郊外の土地の値段は値下がりするという二極化現象が見られた。
このように不動産市況は一定の周期で好景気と不景気を繰り返しているが、これら不動産市況の高騰時には、賃貸需要が増加し、人口が増えたということがあったのだろうか?これらの事例から不動産価格は賃貸需要や人口によってきまるものでないということが理解できると思う。
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不動産価格の値動きは世界経済と銀行の融資動向による。好況・不況は一定のサイクルで繰り返す。
最近の不景気しか経験したことがない世代にとっては、バブル期の不動産価格が5倍以上になったというのはなかなか想像することができないと思う。では、バブル期に不動産価格が高騰した理由は何だったのだろうか?
不動産価格は世界の経済全体の動きと、銀行の融資動向に左右されるのである。バブル期や2017年のファンドバブル期には、不動産に対する融資が出やすい時期であった。融資が出やすい環境下では、不動産を転売して利益を得ようとする人や業者が増え、実際の需要以上に不動産価格が高騰してきています。
反対にリーマンショック後は不動産投資に対する融資が一気に引き締まったことにより、不動産価格は下落して停滞した。
このように不動産価格は、賃貸需要や人口というよりは、世界の経済動向と銀行の融資状況に左右されることが大きい。そして不動産市況の上昇と下落は一定のサイクルで繰り返されていることが歴史的に証明されている。
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人口減少の日本でも不動産投資で利益を上げることができる理由とは?銀行貸出金利が低く、イールドギャップが大きい。
日本は今後人口が減少していくため、不動産投資はリスクが高いという人が多いが、それはかならずしも正解では無いことがわかるだろう。
今の日本であっても、家賃収入を得ながら、不動産市況が良い時に売却を狙う投資スタイルで行っていけば、不動産投資で利益を上げることは十分に可能である。
日本の銀行貸出金利は世界的に見ても低金利であり、不動産の利回りとの差であるイールドギャップも世界的に見ても高い水準にある。人口減少は確かにプラスの材料ではないが、まだまだ日本でも不動産投資のチャンスは多いと考えている。
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【不動産物件価格が変動する要因】をわかりやすく解説まとめ
不動産価格が変動する主な要因について理解して頂けただろうか?本当の要因を理解することができれば、日本での不動産投資に対する不安が小さくなることだろう。
不動産市況は一定のサイクルで上下を繰り返す。それを理解した上でしっかりとした戦略をもって投資をすれば、日本でも不動産投資で利益を上げることは可能である。
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