不動産投資では、将来的な売却価格も試算しておくことが重要となるが、将来の売却価格なんてわからないと思う人も多いだろう。確かに数年後の不動産市況を正確に予想することは不可能であり、もっともな指摘である。
では、どのように将来の売却価格を試算していけば良いのだろうか?ここでは、その考え方についてみていきたいと思う。
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目次
不動産投資の収益計算・シミュレーションは正確に当てるものではなく、万が一に備えて準備しておくもの。
不動産の収益計算では、仮定に基づくものが多く、それ通りにいかないことは多い。しかしながら、将来的に発生しそうな費用などを事前に見通しておくことで、万が一発生した場合の準備がしやすくなるのである。
不動産の収益計算はできる限り正確に行うことが望ましいものの、必ず当てなければいけないというものではなく、様々なケースを想定しておいて、その結果収支やキャッシュフローにどのように影響するのかを把握しておくものである。
ですので、将来の不動産売却価格も1つに決めうちとするのではなく、不動産市況が好調の場合、不調の場合、現在と変わらない場合と、場合分けを行って複数のシミュレーションを行うと良いだろう。
不動産投資は不確実性が高いからこそ、収益性が高くなる。経験を積めば正確性が増してくる。
不動産投資は、不確実性が高くて将来の収益を見通すのが難しいから、収益性が高いとも言うことができる。銀行預金のように将来のリターンがほぼ確約されているものでは、誰もが収支を予想することができ、リスクも低いために、収益性は低くなる。
不動産投資の収益計算は経験を積んでいくと、どんどん正確性も増してくるし、あらゆるシナリオを想定することができるようになる。この経験値が他の人と差別化の要因となり、他の人が買えないような物件でも、リスクをしっかりと把握して購入することができたりするのである。
不動産の不確実の部分は、お金で解決できるものも多いため、資金的に余裕があればチャレンジしていくことが可能となる。そして結果的にそのような投資を行っている人が、ますます資産を増やしていくのである。
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不動産物件の将来の売却価格の設定やシミュレーションの仕方はと?相場状況にあわせて対応していく。
将来の不動産物件売却価格の設定の考え方について紹介していこうと思うので、参考にして頂きたい。
例えば「5年後に1億円で売却することができれば、銀行ローン完済後には税後で1,000万円の現金が残る。しかしながら8,500万円でしか売却できなければ、少し赤字になってしまう」
「目標とする投資利回りを達成するためには1億2,000万円で売却する必要があるが、不動産市況が相当良くならないと無理そうだ」
「10年後に8,000万円で売却できれば収支はトントンであるが、都内の物件で土地値も高いため、そこまで値下がりする可能性は低い。リスクの低い投資となりそうだ」
といったように、さまざまなシナリオを想定し、相場の状況にあわせて売却するのか保有を続けるのかを決めていけば良いだろう。
不動産物件の将来の売却価格の試算方法を解説まとめ
将来の価格を予想するのは不可能であり、不確実性があるから収益性が高いのである。その点を理解して、さまざまなシナリオを想定してシミュレーションをすると良いだろう。
不動産投資は経験を積むと不確実性をコントロールしやすくなり、より成功する確率が上がっていくのである。
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