不動産投資は金額が大きく、購入時・保有中・売却時それぞれにさまざま費用が発生する。それらを把握していないと、不動産投資の損益やキャッシュフローに大きな影響を与える。
ここでは不動産の費用・経費についてみていきたいと思う。
目次
購入(取得)時に発生する不動産の費用・諸経費の詳細とは?
不動産物件購入時には、物件取得価格の約7%の諸経費が発生する。
① 売買契約書の収入印紙
物件価格が1,000万円~5,000万円は15,000円、5,000万円~1億円は45,000円、1億円~5億円は80,000円。売買契約書を2通作成する場合には、買主・売主それぞれが保有する分貼る。売買契約書を1通しか作成せずに、買主・売主のどちらかがコピーしか保有しない場合は、折半か、コピー保有する方は負担しないのが一般的。
② 銀行との融資契約書の収入印紙
借入金額が1,000万円~5,000万円は20,000円、5,000万円~1億円は60,000円、1億円~5億円は100,000円
③ 司法書士報酬
15万円程度。
④ 登録免許税
固定資産税評価証明書に記載されている土地評価額の1.5%と建物評価額の2.0%の合計。
⑤ 抵当権設定費用
借入金額の0.4%。
⑥ 不動産業者への売買仲介手数料
最大で物件価格の3%+6万円(消費税別)
⑦ 火災保険料・地震保険料
3年分で20万円程度。長期で加入した方が、1年毎の金額は安くなる。
⑧ 不動産取得税
購入後数ヶ月以内に請求が来る。土地評価額の1.5%(本来は3%だが特例措置中)、建物評価額の4.0%の合計。
物件保有時に発生する不動産の費用・諸経費の詳細とは?
物件保有時に毎年発生する費用としては、銀行への返済を除いて、家賃収入の20%~25%程度の費用が発生する。大規模修繕や税金も別途発生するので要注意。
① 物件管理費用
家賃収入の5%前後が相場。不動産管理会社に支払い。
② 物件維持メンテナンス費用
物件の規模次第だが平均月5万円~10万円程度。消防点検、水槽清掃、植木の剪定など。
③ 賃貸人募集費用
不動産仲介業者への広告料(AD)、フリーレント、原状回復費用。
④ その他費用
エアコン・給湯器修理、共用部分修理など。年間30万円程度。
⑤ 固定資産税・都市計画税
土地建物合計の課税標準に対して、合計1.7%。物件価格や都道府県によって異なる。
⑥ 大規模修繕費用
10年に1回程度、屋上防水や外壁塗装など300万円~500万円。
⑦ 税金
家賃収入に対して30%前後。個人所有か法人所有によって異なる。個人の場合は給与所得によっても異なる。
売却時に発生する不動産の費用・諸経費の詳細とは。
① 不動産仲介業者への手数料
最大物件価格の3%+6万円(消費税別)
② 抵当権抹消費用
2.5万円程度。
③ 売却益への課税
売却価格と減価償却費合計を購入価格から差し引いた価格の差に対して課税。個人あれば5年以内は短期譲渡課税で約20%、5年以上は長期譲渡課税で約39%。法人は法人税率による。
④ 銀行融資の解約違約金
固定金利で契約している場合に発生。
不動産物件購入時・保有中・売却時に発生する費用・諸経費一覧まとめ
不動産投資では多くの費用がかかってきて、初心者は難しいと感じるかもしれないが、全てが不動産の損益とキャッシュフローに大きな影響を与えるため、しっかりと把握しておく必要がある。
わからない場合は都度参照して欲しい。
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