個人か法人で不動産を購入するかは、詳細な計算をしないと導き出すことはできない。たが、法人設立を検討するにあたって、一般的にはいくら以上の不動産物件を購入したら法人を設立した方が良いのだろうか?
ここでは法人設立を検討した方が良い物件の規模について、みていきたいと思う。
目次
サラリーマンの給与所得次第で法人設立を検討。一般的に法人設立の目安となる物件価格は?
法人の法人税率は比較的簡単に検討することが可能であるが、個人の所得税率は本業のサラリーマンの給与所得次第となる。
例えば、自己資金10%を入れて表面利回り9%、1億1,000万円の物件を購入すると、年間の税引前利益は400万円程度となる。この物件を年収800万円のサラリーマンが個人で購入すると、不動産を購入することによって増える税額は約120万円、不動産所得に適用される税率は約30%となる。
一方で、法人で年間400万円の税引前利益がでる物件を所有した場合に適用される税率は最大で19%であり、税額は約76万円となる。これに税理士費用30万円と法人住民税7万円を加えると113万円となり、年収800万円のサラリーマンより税額は安くなる。
法人の設立費用として株式会社の場合は25万円程度かかるが、毎年税金が安くなるのであれば、法人で購入した方が良いだろう。
法人で不動産を購入することのメリットとは?一般的なサラリーマンは1億円以上で法人設立を検討した方が良い。
一般的なサラリーマンが不動産投資をはじめる際の目安として、物件価格が1億円以下の場合は個人、1億円以上の場合は法人で購入するというのが目安となる。そして法人の方が個人よりも経費で使える範囲が広くなったり、給与所得が少ない家族や親せきに業務を一部手伝わせることによって、安い税率で支払いができる点を考えると、法人設立のメリットは大きい。
詳細な計算は税理とも相談の上で進めたほうが良いが、1億円を目安として検討すると、大きく間違えることはないだろう。給与所得が極端に多い場合には、もう少し安い金額の物件でも、法人設立の方がメリットが大きくなることはある。
いくら以上の不動産物件を購入したら法人を設立した方が得かまとめ
不動産での税金は非常に高額になることが多く、しっかりと計算しておかないと、資産を増やすことが難しくなる。一般的なサラリーマンは1億円以上の物件を購入する際には、法人設立でメリットが出ることが多い。
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