不動産投資はインフレ対策に最適という話を聞いたことがある人は多いと思う。日本にいるとデフレが当たり前となっているため、インフレに対する実感がなかなか湧かないだろう。
政府も物価上昇目標を掲げているが、なかなか結果は出せてはいない。インフレが実現するのかはわからないが、実際にインフレになった際には、不動産投資は最適なのかについてみていきたいと思う。
目次
インフレとは?銀行預金がインフレに弱い理由は?不動産投資がインフレに有利な理由は?
インフレとは、物価が上昇することを指す言葉である。日本人は現金資産が多いが、これはインフレがなかなかおこらないことに起因していることが大きい。インフレになると、相対的に現金の価値が下がってしまうため、銀行預金はインフレに弱いことになる。
インフレ状況下では、モノの価格が上昇していくので、現金で保有しているよりも、モノに投資しておいた方が良い。日本人はインフレの経験がほとんどないに等しいため、この感覚を理解することは難しいと思うが、海外ではインフレが当たり前の国があり、その国では給料が入ったら、すぐにモノに変えるのが一般的となっている。
不動産物件もモノと同じであるため、インフレになれば不動産価格が上昇し、現金保有よりも有利になる。だが、これだけだと不動産投資がインフレ対策に適している理由にはならない。
不動産投資がインフレ対策に適している理由は借金?
不動産投資がインフレ対策に適している理由は何なのだろうか?不動産投資では金額が大きくなるため、銀行から借金をして投資をすることが一般的となる。この借金をするというのが、インフレ時には有利に働く。
例えば銀行から1億円の融資を受けて不動産物件を購入したとする。インフレによって不動産価格が倍の2億円になった場合、銀行への借金は1億円で変わらないため、1億円の儲けが出ることになる。
このように不動産投資は、モノの価格の上昇と借金という2つの面でインフレ時に有利に働くようになっており、一般的に不動産投資がインフレ対策に適していると言われる理由である。
不動産業者がインフレ対策に有利という理由で不動産投資をすすめてきたら要注意。しっかりとした物件選定を。
不動産業者には、インフレ対策に適しているという理由で不動産投資をすすめてくる人も多い。確かに間違ってはいないが、インフレ環境下ではどんな不動産も値上がりするというわけではない点には注意が必要だ。
都心部や地方の主要都市など、賃貸需要が強いエリアであれば、インフレになれば不動産価格が上昇する可能性は高い。しかしながら地方でも人口減少が著しく、賃貸需要が強くないエリアでは、インフレ環境下でも価格が値上がりしない可能性もある。
しっかりと物件選定を行っていれば問題はないと思うが、いつくるかわからないインフレ対策として不動産投資を行うのではなく、しっかりと投資から収益が出せる物件を選定するようにしよう。
不動産投資はインフレ対策になるのかをわかりやすく解説まとめ
日本人にはインフレの感覚を持っている人はほとんどいないと思うが、一般論として不動産投資がインフレ対策に適しているというのは間違っていない。ただインフレになるかはわからないので、あくまでおまけ的な位置づけで、不動産投資を行っていくのが良いだろう。
<こんな記事も読まれています>
⇒【不動産投資の規模の経済性とは。複数物件所有した方がリスク分散になるのか?】
⇒【REITを不動産投資の代わりに購入するのはおすすめか?メリット・デメリットは?】
⇒【銀行借入と現金購入はどちらが不動産投資を行うのに有利か?サラリーマンが不動産投資を行う最大のメリットとは?】
⇒【不動産投資で多額の借金をすることの不安は恐怖はどのように乗り越えるのか?自己破産する確率とは?】
⇒【不動産投資で銀行への返済ができなくなったらどうなるのか?対応方法や優先順位は?】
⇒【銀行借入金利上昇リスクへの考え方や対応方法は?固定金利のデメリットは?】
⇒【ローン完済まで物件保有と途中での売却どちらが良いか?サラリーマン不動産投資家に適した戦略は?】
この記事へのコメントはありません。