不動産投資では物件選定と同じくらい銀行融資が重要となる。両親から大きな資産を相続したり、投資で大きく儲けたりしない限りは、良い不動産物件をみつけても、銀行融資を受けなければ、不動産投資をはじめることはできない。
ここでは不動産投資で銀行から融資を受けるのであれば、メガバンクと地方銀行どちらが良いのかをみていきたいと思う。
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目次
不動産投資向けに融資を行っている銀行の種類とは?
多額の資金が必要となる不動産投資では、できるだけ有利な条件で融資をしてくれる銀行をみつけることが重要となる。金利の高さや融資期間は、不動産投資の成功に直結する形となる。
多くの人が思い浮かべる銀行というのは、都市銀行だろう。三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行のように、日本全国に支店があり、CMや広告でもよく目にするメガバンク。これらのメガバンクをメインの銀行としている人も多いことだろう。
しかしながら、不動産投資向けに融資を行っているのはメガバンクだけではなく、地方銀行、信託銀行、インターネット銀行、コンビニ銀行、信用金庫、信用組合、政府系銀行、ノンバンクなど、さまざまな銀行がある。これらすべての銀行が不動産投資向けに融資を行っているわけではないが、そのほとんどが対象となる。
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メガバンクが不動産投資向けに良い条件で融資を行う理由とは?
では数ある銀行の中で、より良い条件で融資を行っているのは、どの銀行なのだろうか?その答えはメガバンクで、主な理由は以下の2つ。
① 営業エリアが日本全国
メガバンクは日本全国に支店があるため、不動産物件の所在地がどこであっても、融資を受けられる可能性が高い。
② 金利が安い
銀行は規模が大きいほど、貸出金利は安くなる傾向があり、融資金額も大きくなる可能性が高い。メガバンクの方が貸出金利が安い理由は、他の銀行よりも調達金利が低いことに起因する。
また、支店ごとに融資金額上限の決裁権が大きいのも特徴で、支店によっては不動産投資に積極的なところと、どうでないところがある。
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メガバンクからサラリーマンが不動産向けに融資を受けるのが困難な理由は?
これらの理由から、不動産投資家にとってはメガバンクから融資を受けることができれば、不動産投資を有利に進めることが可能となる。多くの投資家はメガバンクから借入したいと思っているし、メガバンクへ借り換えしたいと思っていることだろう。しかしながら、メガバンクから融資を受けるのは簡単でない。多額の自己資金と高い属性が求められることになる。
どの銀行も融資を行う際には属性は重要な審査項目となるが、メガバンクは特に属性を重視する傾向にある。そのため、一部の高属性の人を除いては、メガバンクから融資を受けることは難しいのである。
地方銀行から不動産投資向けに融資を受けるためのポイントは?
金利はメガバンクより高くはなってしまうものの、不動産投資で融資を受けやすいのは地方銀行である。地方銀行でもさまざまな銀行があり、不動産投資に積極的な銀行もあれば、土地を持っている地主など資産背景がある人にしか融資をしない銀行もある。
それでも何らかの関わりがあれば、地方銀行から融資を受けられる可能性は高くなる。具体的には、不動産物件の所在地が地方銀行の営業エリアにあったり、住まいのそばに支店があったり、勤務先の近くに支店があったり、といった形だ。
地方銀行によっても不動産投資向け融資に対するスタンスはさまざまなので、事前に確認した上で融資を打診してみると良いだろう。
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【メガバンクと地方銀行】サラリーマンが不動産投資で融資を受けるならどちらが有利かまとめ
最終的にはメガバンクから融資を受けて不動産投資を行うのが理想的ではあるが、一般的なサラリーマンが最初からメガバンクを使うのは難しい。地方銀行でも良い条件で融資を行っているところもあるので、地方銀行から実績を積んでいくのが良いだろう。
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