サラリーマンが銀行から融資を受けて不動産投資を行う場合、家賃収入の半分前後が銀行へのローン返済というケースが多いだろう。
そしてもし金利を引き下げることができれば、どれだけキャッシュフローが改善するのかという計算をしたものの、具体的にどのように交渉をすればよいのかわからないという人もいるのではないだろうか?
ここでは銀行への金利交渉の仕方について、紹介していきたいと思う。
目次
金利交渉をするためにはしっかりと準備する必要がある。
まず知っておいてほしいのは、銀行側から丁寧に電話をかけてきて、金利引き下げを提案することはないという事である。
銀行も商売として融資を行っており、銀行業界全体の収益が低迷している中で、わざわざ自分の収益を悪くするようなことは行わないことは、明かだろう。
そのため銀行からの借入金利を引き下げるためには、こちらから銀行に対してお願いをしにいく必要がある。
ただ根拠もなく金利引き下げをお願いしても、銀行からは自分勝手な無能な経営者と判断されてしまう可能性があるので、注意が必要だ。
しっかりと事前の準備を行い、銀行が必要とする情報を提供しながら、金利を下げることが銀行にとっても最善の選択であるという事を示す必要がある。
確定申告書、物件ごとの収支や入居率推移表を準備。定期預金やクレジットカードの契約など協力できる部分は協力する。
では、具体的にどのようにやっていくべきなのかみていきたいと思う。
まず必要となるのが、過去3年分程度の確定申告書(3年分なければあるだけ)。これによって不動産賃貸経営で利益が出ているのかを見ることができる。タイミングとしては基本的に借入から2年から3年経過した頃が良いと思われる。
次に保有物件ごとの収入・支出の明細や入居率推移の一覧。確定申告書では不動産所得を見ることができるが、減価償却費が入っているため、実際には物件ごとにキャッシュフローが出ているのかを示すことが重要であるし、銀行員も稟議をあげる際には必要なデータとなる。
もし他行で借入している不動産物件があれば、それもあわせて準備しておくと良いだろう。
そして最後に銀行に協力してあげられることはあるかどうか。具体的には定期預金の積み増し、クレジットカードの契約、投資信託などの契約などがある。
銀行員もノルマを背負っているため、何か協力してあげられる部分は協力してあげたほうが、銀行員も応じてくれる可能性が高いだろう。
他行への借り換えの可能性を匂わす。情報収集は入念に。
これらに加えて重要となるのが、他行への借り換えの可能性。もしスルガ銀行のように金利が高いようであれば、他行への借り換えというのが現実的になってくる。
銀行としては借り換えされてしまうと金利収入が0になってしまうため、他行への借り換えは何としても避けたいところである。
実際に他行と借り換えの話をしており、具体的な話が出てきているのであればそれをそのまま伝えて問題ないが、もし話をしていなくても、他行の動向などはしっかりとチェックしておく必要がある。
このあたりの情報収集に役に立つのが、知り合いの大家の存在である。もし金利交渉や他行への借り換えの実体験があるのであれば、相当有利な材料になる。
そのあたりの情報を踏まえて、具体的な話はしていなくても、他行からはこの程度であれば話が来ているということを伝えられれば良いだろう。
もし借り換えで短期解約の違約金があるようであれば、違約金を含めて借り換えができるという話をすれば、より借り換えの可能性を匂わすことができるだろう。
借り換えの情報については、あまりに実態とかけ離れたことを言ってしまうと、嘘をついているとばれてしまうので、慎重に進めてほしい。
不動産投資の金利交渉の仕方やテクニックをわかりやすく解説まとめ
不動産投資では、物件購入後に大幅にキャッシュフローを改善するのは難しく、金利交渉は不動産賃貸経営を行う上では重要なことである。
銀行から金利引き下げを提案してくることはないので、しっかりと準備をして交渉してみよう。
しっかりと資料を作り込むことによって、有能な経営者というイメージがつき、銀行も金利交渉に応じてくれる可能性が高くなるだろう。
金利交渉に失敗しても現状と変わらないので、チャレンジしてみる価値は十分にある。失敗しても、また期間を置いてから交渉してみると金利が下がる可能性もある。
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