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投資用区分マンション価格上昇へ。スルガ銀行スキームを利用していた三為業者から悪質な不動産物件を買わされないように要注意。サラリーマン投資家が被害にあう可能性は?

スルガ銀行の不正融資問題で、今までサラリーマン投資家の王道とされていた一棟マンション、アパートの売買が難しくなっている。

多くの三為業者と呼ばれる不動産業者は、スルガ銀行からの融資が使えなくなり、一棟マンション・アパートの販売が難しくなったため、現在は区分マンションの販売に力を入れていると言われている。

その影響もあってか、2018年8月の区分マンション価格が上昇に転じている。

ここでは区分マンション価格上昇、三為業者が区分マンション販売に力を入れている理由についてみていきたいと思う。

⇒【元FC東京・平山選手「かぼちゃの馬車」被害に

区分マンション、一棟アパート、一棟マンションの2018年8月平均価格とは? 

不動産物件を掲載するサイト「健美家」は2018年9月3日、2018年8月の不動産物件市場動向を発表した。

区分マンションの平均価格は前月比+2.3%の1,423万円となり、6ヶ月ぶりの上昇となった。表面利回りは前月比▲0.06ポイント%の7.70%とほぼ横ばい。

一棟アパートの平均価格は前月比▲2.07%の6,591万円と下落。表面利回りは前月比+0.06ポイントの8.88%とほぼ横ばい。

一棟マンションの平均価格は前月比▲1.5%の1億5,351万円と下落。表面利回りは前月比▲0.01ポイントの8.03%とほぼ横ばい。

⇒【サラリーマン新築区分所有マンション購入の結末は?

三為業者はスルガ銀行を活用して一棟マンション・一棟アパートを販売。 

区分マンションの価格が上昇したことに、現在の不動産市場の流れを感じる。

ここ数年間はスルガ銀行を中心として、多くの銀行が積極的に不動産向けに融資を行っていたことから、不動産業者も利益率が高く、利回りの高い一棟アパートや一棟マンションの販売に力を入れていた。

不動産業者の多くは、購入者の預金残高を改ざん・水増ししたり、2重売買契約を行ったり、中間省略登記を行うことで、銀行からオーバーローンを引き出していた。

このような不動産業者のことを三為業者と呼び、不動産業界では有名になっていた。

ところがスルガ銀行の不正融資問題をきっかけとして、不動産投資向けが一気に引き締まると、三為業者が行っていた販売スキームができなくなってしまった。

そのため多くの三為業者は廃業したり、倒産したりしたが、中には区分マンションの販売に力を入れるようになっているのである。

⇒【三為業者の詳細をわかりやすく解説

三為業者が区分マンションを積極的に販売する理由とは? 

ではなぜ三為業者は区分マンションを積極的に販売するようになったのだろうか?

答えは単純で、区分マンションであれば、今までと同じスキームが利用できるからである。

区分マンションは一棟アパートやマンションと比べると価格が安いため、使える銀行の選択肢も多く、サラリーマンの属性を利用することでオーバーローンを引き出すことが可能となっている。

同じ投資家が何部屋も区分マンションを購入するのは、債務超過や信用棄損を起こすため難しいが、1部屋目であれば比較的簡単に融資を引き出しやすい。

ただ問題点としは、区分マンションは利回りが低くなってしまうため、投資家にとって魅力が無くなってしまう。

そのため三為業者はサラリーマン投資家に対して、節税対策になるとか、生命保険のかわりになるとか、老後の資産になるというような営業トークで、区分マンションを販売しようとするのである。

ただ区分マンションは価格が安いため、三為業者にとっても利益が少なくなってしまうが、資金を使わずに中間省略登記を使って売買できるスキームが他にないため、区分マンションの販売に力を入れている。

今後この流れが継続していけば、三為業者の流入によって区分マンションの価格は上昇していきそうだ。

⇒【サラリーマンが最初に購入するのは区分所有と一棟物件どちらがよいか?

投資用区分マンション価格上昇まとめ 

今後は不動産業界の流れとして、多くの三為業者と呼ばれる不動産業者が区分マンションの売買に参入していくことが予想される。

そうなると区分マンションの価格は上昇に向かいやすくなるだろう。

悪質な業者にだまされないように注意してほしいが、逆に今まで割高な区分マンションを購入してしまい、売却をしたいと思っている投資家にとっては、売却のチャンスとなるかもしれない。

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