西京銀行に対して顧客の預金を改ざん・水増し、見せ金を無利息で融資をしていたことが発覚したTATERU。
東証一部上場企業でありながらも、不正行為によって業績を拡大してきた可能性が高く、大きな注目を集めている。
TATERUは現在、特別調査委員会を設置して不正行為の詳細を調べている段階ではあるが、2018年9月14日に「当社従業員による不適切行為に対する再発防止策に関するお知らせ」というニュースリリースを行った。
ここではその内容についてみていきたいと思う。
TATERU、不正行為の再発防止策を発表
まず再発防止策を見た感想としては、こんな当たり前のことができていなかったのか、という驚き。
東証維持部上場企業でありながらも、コンプライアンス順守ができておらず、利益至上主義が招いた結末と言えそうだ。
以下はTATERUの再発防止策(ニュースリリースからの抜粋)。
引用:TATERU 「当社従業員による不適切行為に対する再発防止策に関するお知らせ」
TATERU、不正行為は従業員主導で上司や経営陣は関与せず?
ニュースリリースのタイトルにある、「当社従業員による不適切行為」という文言が非常に気になる。
もしかしたら深読みのし過ぎなのかもしれないが、従業員が勝手に書類を改ざん・水増ししたのであって、TATERUの上層部や経営陣はその事実を把握していなかったという事を言いたいように感じてしまう。
「当社による不適切行為」にしなかったのはなぜなのだろうか?
TATERUが行っている不動産アパートの販売には、銀行からの融資がほぼマストであり、TATERUがターゲットとしている土地を所有しないサラリーマンであればほぼ100%銀行融資を利用していることだろう。
であればTATERUがアパートを販売していくにあたっては、顧客の預金残高とはじめとした資産情報は営業担当のみならず、上司も含めて確認を行っていると思われる。
もし資産状況を確認せずに売買契約を締結し、銀行融資が下りなくて融資特約で白紙撤回となった場合には、それこそ無駄なことをしてきていることになる。
TATERUの不正行為は組織的である可能性が高い理由
また見せ金を無利息融資していた件については、資金の出所がはっきりしていないが、数百万円という資金を営業担当個人がリスクを取って貸し出すとは思えない。
だとするとTATERUの会社としてのお金から融資をしている可能性は高く、会社のお金を使うのであれば社内決裁が必要になるはずである。
この点からも従業員が単独で不正を行っていたとは考えにくいだろう。
「楽待」が報道したように、TATERUが昔から不正行為を行っていたとすれば、今の上司や上層部・経営陣にあたる人たちも昔は営業担当として、アパートの販売を行っていただろう。
その時に不正行為を行っていた可能性は高く、もし現在も不正が行われているという事実を確認してない(不正と知っているからあえてしない)としても、それは黙認していたことと同じだろう。
可能性は低いと思うが、もし万が一、営業担当が単独で不正行為が行っていたとしても、会社が厳しいノルマを課していて、営業担当が不正をしなければ達成できないようなノルマであった可能性もありえる。
いずれにせよ、組織的な不正である可能性が高いと考えている。
まとめ
憶測がかなり多くなってしまったが、TATERUの不正行為は特別調査委員会の調査結果で明らかになるので、その発表を待ちたいと思う。
TATERUの従業員が不正行為を行っていたというのは、けして褒められるようにな行為ではないが、会社は知りませんでしたという立場を取るのであれば、従業員はとてもかわいそうである。
今回のニュースリリースのタイトルが「当社による不適切行為」ではなく、「当社従業員による不適切行為」としたことで、TATERUのスタンスがわかるような気がする。
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