個人が収益不動産を売却しても消費税は発生しないと考えている人は多いが、発生する場合もあるので注意しなければならない。
基準となる期間に1,000万円を超える課税売上があれば、個人も法人も関係なく消費税を課税されるのである。
ここでは収益不動産売却で消費税が課税されるケースについて、みていきたいと思う。
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消費税が発生する「課税事業者」の定義とは
消費税の課税対象となる「課税事業者」とは、個人事業主は2年前、法人は2期前の課税売上高が1,000万円を超える個人・法人のことをいう。
個人であろうと法人であろうと「課税事業者」でなけれれば消費税は課税されない。
しかしながら個人でも前年の1月1日の課税売上高、法人は1期前の事業年度開始から6ヶ月の間に課税売上高が1,000万円を超えた場合には、「課税事業者」として認定されてしまうので、注意が必要だ。
つまり、2年前は課税売上だが少なくても1年前に一気に増えた場合には、「課税事業者」なってしまうので、両方をしっかりと確認する必要がある。
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個人の不動産賃貸経営で「課税業者」となる人は少ない
個人で不動産賃貸経営を行っている場合、課税所得が1,000万円を超えるケースは非常に少ない。
収入の大半を占める家賃収入は非課税取引となっているためである。
ただ自動販売機や太陽光発電の収入が大きかったり、高額の不動産の売却を行った場合には、「課税事業者」になる可能性があるので、注意が必要だ。
「課税事業者」に該当するときに、たとえば建物が3,000万円の価格で売却した場合には、その8%の240万円を消費税として納付する必要がある。
消費税は大きな金額となってしまうので、不動産を売却する場合には「課税事業者」に該当しているのかしっかりと確認した方が良いだろう。
消費税納付を把握せずに不動産を売却してしまうと、資金繰りが厳しくなってしまうこともあるので、「課税事業者」の時は消費税の納付も含めた金額で売却するようにしよう。
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まとめ
個人でも法人でも「課税事業者」となれば消費税が課税されることとなり、個人であれば2年前、法人であれば2期前の課税売上高が1,000万年を超えるかが基準となる。
また2年前は1,000万円以上の課税売上高がなくても、前年の前半半年間に1,000万円以上の課税売上高」があれば、「課税事業者」と認定されてしまう。
消費税は発生すると金額も大きいので、物件売却を検討する際には、「課税事業者」となっていないか確認した方が良いだろう。
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