不動産業界は2018年に入り、スルガ銀行の不正融資問題やTATERUが顧客の融資残高の改ざんなど、さまざまな不正行為が明かとなっている。
そんな中、今度は西武信用金庫が不正な不動産向け融資を行った疑いが浮上し、金融庁の立ち入り検査が入ることが決定した。
ここでは西武信用金庫の金融庁立ち入り検査、今後の融資姿勢についてみていきたいと思う。
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西武信用金庫、わひこが不正に融資を引き出し?
西武信用金庫はスルガ銀行と同様に、不動産業者が書類を改ざんしたことを見抜くことができずに、積極的に融資を行ってきた疑いが浮上している。
朝日新聞が2018年10月31日に報道した内容では、今月事業を停止した不動産業者の内部資料から、顧客の預金残高を水増しして、西武信用金庫や大手銀行から不正に融資を引き出していたとしている。
不動産業者名については言及していないが、時期を考えると先日突然廃業を発表したわひこである可能性が高いだろう。
わひこは三為業者と呼ばれ、二重売買契約や顧客の預金残高を水増しすることによって金融機関からオーバーローンやフルローンを引き出し、業績を一気に拡大してきた。
しかしながらスルガ銀行の不正融資問題が発覚して以降、ほとんどの金融機関が不動産向け融資に慎重になったことから業績が悪化し、倒産したと見られている。
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西武信用金庫が不正融資に関与?金融庁立ち入り検査が決定
西武信用金庫は都内の不動産を中心に積極的に融資を行い、業者や投資家の中では有名な金融機関であった。
ある程度不動産投資の経験がある人であれば、西武信用金庫が不正融資に関与していることを把握していた人は多かっただろう。
ただスルガ銀行と違って、行員自らが不正融資を主導していたという可能性は低いと思われるが、不正の事実を把握していた可能性は高いと思われる。
今後金融庁の立ち入り検査によって調査が進んでいくことになるが、西武信用金庫が行政処分を受ける可能性もあるかもしれない。
金融庁の立ち入り検査は11月中に行われる見通しとなっており、注目が集まる。
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西武信用金庫、金融庁立ち入り検査による不動産価格への影響は?
スルガ銀行の不正融資問題が発覚して以降、不動産価格は下落基調に入っていたが、都内など立地の良い物件に関しては大して影響が出ていない状況であった。
その理由の一つとしては、西武信用金庫が積極的に融資を行っていたことがあげられるが、今回の金融庁の立ち入り検査によって、今後は不動産向け融資は引き締められる可能性が極めて高いと言えるだろう。
そうなると都内の不動産物件に対しても融資をしてくれる金融機関を見つけることが難しくなり、不動産価格は下落していく可能性が高そうだ。
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まとめ
西武信用金庫が不動産向けの不正融資に関与していた疑いで、金融庁が立ち入り検査を実施することが決定した。
先日倒産したわひこが二重売買契約や顧客の預金残高を水増しして、西武信用金庫から不正に融資を引き出していたと思われ、西武信用金庫がその事実を把握していたのか、どの程度積極的に関与していたが焦点となりそうだ。
西武信用金庫は都内の不動産物件に積極的に融資を行っていたが、今後融資を引き締める可能性は極めて高く、不動産価格は下落していくことだろう。
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