投資用不動産物件を所有している投資家のほとんどは、管理会社を起用して委託手数料の支払いを行っているだろう。
委託手数料の相場は5%前後が一般的ではあるが、地域や戸数などの条件によって大きく変わってくる。
ここでは不動産管理会社の収益構造について解説していきたいと思う。
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管理会社の主な収益源は委託手数料
不動産管理会社にとって主な収益源となるのは、当然であるがオーナーからの委託手数料となる。
委託手数料は家賃収入の5%が相場であり、家賃収入が月100万円であれば5万円のとなる。
オーナーの立場からすると委託手数料は小さな金額ではないため、少しでも安く済ませたいと思うことがあるかもしれないが、あまり付加価値を出すことのできる業務ではないため、管理会社に任せた上でその時間を付加価値の高い仕事にあてたほうが効率的と言えるだろう。
管理会社1人当たりの委託手数料
管理会社にとってみれば委託手数料は毎月必ず入ってくる安定的な収入であるため、少しでも多くの管理を増やしたいところではあるが、これだけで十分な収益になるかと言われれば微妙である。
1人がしっかりと見れる戸数は最大で300戸程度であるため、家賃が5万円、委託手数料5%、入居率100%と仮定すると、1ヶ月の収入は75万円となる。
法人として1人の正社員を抱えるのに75万円という収入は、ぎりぎりのラインと言えるだろう。
管理会社は原状回復費用で中抜き
管理会社はオーナーからもらう委託手数料以外でも収益を得ていて、主なものは原状回復費用である。
退去が出た際に管理会社経由、原状回復の見積もりを取ると、業者から管理会社に対して一定のバックが発生している可能性が高い。
これが管理会社経由、原状回復を行うと相場よりも高額になる理由となっている。何も考えずに見積もり通りにお願いしていると、無駄な費用を払ってしまうことになるので、注意した方が良いだろう。
悪質な管理会社の例
管理会社との契約上、2万円以内の軽微の修繕などであれば、オーナーの確認を取らずに発注することができるようになっている。
悪質な管理会社であれば、実際は修繕が発生していないのにオーナーに費用を請求しているケースもあるようだ。
このあたりはなかなか見破るのが難しいところではあるが、修繕があった際には必ず写真付きでレポートを貰ったり、電球交換などかなりの頻度で交換しているものがないかは、チェックしておいた方が良いだろう。
まとめ
このように管理会社はオーナーからもらう委託手数料だけではなく、原状回復費用で中抜きしていたりと、管理業務以外のところで収益を上げているのが一般的である。
委託手数料の安さだけに注目して依頼したはいいものの、それ以外で費用が高くなってしまっては意味がないので、しっかりと見極めすることが重要。
所有物件が遠方であったり、サラリーマン大家であると管理会社に任せっきりになってしまうが、少しは疑いながら監視していった方が良いだろう。
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