不動産販売を手掛ける「アルファ・インベストメント」は2019年2月14日、破産手続きを行うことが決定した。2018年12月21日に債権者が東京地裁に対して破産を申し立てられていた。
ここでは「アルファ・インベストメント」についてみていきたいと思う。
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「アルファ・インベストメント」詳細
「アルファ・インベストメント」は2010年5月に設立され、高属性のサラリーマンを中心に不動産売買を手掛けていた。これまでに400人~500人に販売したとみられ、2017年3月期には年間の売上高が約213億円まで拡大。
「アルファ・インベストメント」がどのような方法で不動産販売を行っていたのかは明らかになっていないが、おそらく三為業者という形で、不動産の売買契約の売主となってサラリーマン向けに販売していたと思われる。おそらく二重売買契約やエビデンスの改ざんを行うことによって、金融機関からオーバーローンを引き出していた可能性が高い。
「アルファ・インベストメント」経営破綻
不動産業界はスルガ銀行のシェアハウス「かぼちゃの馬車」に対する不正融資をきっかけとして、2018年から金融機関の不動産融資は一気に引き締まった。これに伴って「アルファ・インベストメント」も不動産販売がうまくいかずに、経営破綻したと思われる。
不動産仲介だけを行っていれば基本的に破綻する可能性は低いが、三為業者として販売するのであれば物件の仕入れを行わなければならず、その販売ができずに資金繰りが悪化、または不動産市況の下落によって仕入れ価格以下でしか販売できずに業績が悪化したのだろう。
「アルファ・インベストメント」負債総額。
申立書によると負債増額は約25億円とみられている。
現在「アルファ・インベストメント」のホームページは検索上表示はされるもののクリックしてもアクセスできない状況となっている。同社がサブリース契約を投資家と行っていたのかはわからないが、もし行ったとすれば家賃収入が入らずに賃貸経営が厳しくなる投資家も出てくることとなり、影響はありそうだ。
不動産業者の倒産・廃業相次ぐ
2018年後半からこの手の不動産業者の倒産や廃業が相次いでいる。理由は金融機関の融資が引き締まったからであり、サラリーマンをターゲットにしていた不動産業者は、販売が難しくなってきている。
今後もこの傾向は続いていくことだろう。
まとめ
一時は年間200億円以上売り上げていた現在「アルファ・インベストメント」も不動産向け融資環境の悪化の影響を受けて倒産。今後も同様の理由で倒産・廃業する不動産業者はでてくることだろう。
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