施工不良問題が発覚した「レオパレス21」は2019年2月28日、外壁の不備が見つかった925棟の改修工事を行わない方向で検討していることが明かになった。大臣認定とは不適合であるものの、安全性には問題ないとして、再度国に対して申請を行う考え。
この「レオパレス21」の対応に対しては物件所有者から反発が出るのは確実で、現状の入居者が退去する可能性は高いだろう。また今後「レオパレス21」でアパートを建築する人はいなくなることが予想される。
「レオパレス21」施工不良物件件数
「レオパレス21」は2月7日に発表したニュースリリースで界壁の不備が771棟、外壁の不備が925棟、天井部施工不良が641棟、重複を除いて合計で1,324棟の物件に不備があることを明らかにした。
引用:「レオパレス21」ニュースリリース
このうち界壁の不備と天井部施工不良の物件に関しては「レオパレス21」の費用負担で補修工事を行うことが決定しており、天井部施工不良物件641棟に住む7,669人(2月17日時点)には早急に転居をお願いしている。
引用:「レオパレス21」ニュースリリース
外壁の不備がある物件の詳細
外壁の不備がある925棟に関しては、補修工事を検討するとともに、並行して大臣認定が取得できるかの確認を進めるとしていた。
仕様書では外壁の内側に金属製の部材を設置する予定となっていたが、実際には発表ウレタンを使用しており、建築基準法で共同住宅の外壁に求められる準耐火構造または耐火構造の基準を満たしていない可能性があった。
ただその後の調査で安全性に問題ない可能性が浮上したことで、「レオパレス21」は大臣認定を取得し、回収費用を削減しようとしているのだろう。
「レオパレス21」改修工事回避の影響
今回の「レオパレス21」の対応には物件所有者の反発が予想される。ただでさえ今回の一連の問題によって物件に対するイメージは低下しているのに、改修工事を行わないとなれば、入居者が一斉に退去する可能性もある。
「レオパレス21」が安全性に問題が無いとして改修工事を行わなければ、退去による損失の補填は行わない可能性が高いだろう。「レオパレス21」が意図的に仕様書と違う素材を使っていたにも関わらず、何も対応しないという対応になれば驚きである。
また今後「レオパレス21」でアパートを建てる人はいなくなり、業績に与える影響も大きいだろう。これだけ問題が発生して信頼を失っているのだから、物件所有者のためにも会社の将来の為にも回収はすべきだと考える。
まとめ
「レオパレス21」が一部の性行不良物件の改修工事を行わない方向で検討していることが明かになった。信頼を失っているにもかかわらず、安全性に問題がないから改修工事をしないとなれば、物件だけでなく今後の業績に与える影響は大きいだろう。
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