「SBJ銀行」は2019年3月1日から海外不動産(ハワイ州ホノルル)購入ローンの取扱いを開始したことを発表した。対象は本人もしくは家族が利用する物件購入に限定されるため、投資用には利用できないこととなる。
ここでは「SBJ銀行」の海外不動産購入ローンについてみていきたいと思う。
目次
「SBJ銀行」海外不動産(ハワイ州ホノルル)購入ローン
海外不動産(ハワイ州ホノルル)購入ローンは以下の通り。最大借入金額は2億円、最大借入期間は35年、金利は変動で2.8%となる。尚、通貨は円建て。
引用:SBJ銀行 ニュースリリース
海外不動産(ハワイ州ホノルル)購入ローンの費用
ニュースリリースには記載しれていないが、海外不動産(ハワイ州ホノルル)購入ローンを利用するには、融資額の2.16%の「事務取扱手数料(税込)」が発生する。もし2億円の融資を受けたら432万円とかなりの金額となる。
融資は円建て、物件購入はドル建てとなるので為替予約が必要となるが、円からドルへの換算は為替手数料を含んだSBJ銀行所定の為替レートを適用するとなっている。もしTTSレートを適用されるとなると、ここでも1%強の手数料が発生することとなる。
またその他費用として物件調査にかかる諸費用、権原保険費用等、契約書作成にかかる弁護士費用、エスクロー費用などが発生するとなっており、ここでも相当な金額となる可能性がある。
海外不動産(ハワイ州ホノルル)購入ローンの悪用
海外不動産(ハワイ州ホノルル)購入ローンは自己または家族の居住用にしか使うことができないが、悪質な不動産業者が投資用に利用することをすすめてくる可能性はありそうだ。アメリカの住宅ローン金利は継続的な利上げに伴い5%台(30年物固定金利)まで上昇しており、SBJ銀行の商品を使うメリットは大きい。
また今後も米国の利上げが続いていくようであれば、ドル高円安傾向が続くので、ドルで家賃をもらい、日本円で返済を行うSBJ銀行の商品は、ハワイでの投資用物件購入には有利に働くことになる。
これらをアピールしてくる不動産業者が出てくる可能性があるので注意したい。海外であれば自己居住用に使っていなくても、ばれにくいというのも、悪質な不動産業者が利用しそうな理由である。
ハワイの不動産価格
ハワイの不動産価格は年々高騰しており、借入金額上限の2億円で購入できる物件というのは限られてくるだろう。一方で住宅ローンとして2億円もの借入ができる人も相当少なく、日本の住宅ローンの感覚でいれば年収3,000万円程度が必要となってくる。2億円を35年ローンで組んだとしても、年間の返済は1,000万円以上となる。
ハワイで不動を購入するのであれば、値上がりを狙っていくのが王道のパターンである。もし投資用として家賃収入を得ていくとしても、2.8%の金利でもキャッシュフローはマイナスとなることだろう。
まとめ
「SBJ銀行」がハワイの不動産融資を行うことを発表した。用途は自己居住用に限られているが、悪質な不動産業者は投資用としての利用をすすめてくる可能性はありそうだ。日本の不動産向け融資が引き締まっている中、「SBJ」銀行は海外に目を向けた形になると思うが、審査が緩くなってしまえば、スルガ銀行の不正融資問題と同じような事態になる可能性もあり、注意が必要だ。
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