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不動産投資でのエビデンス改ざんとは?詳細や手口をわかりやすく解説。

スルガ銀行のシェアハウス「かぼちゃの馬車」向け不正融資、TATERUの顧客の預金残高改ざんなど、2018年の不動産業界では数多くの不正行為が明かになっている。

その際に行われているのはエビデンスの改ざんであり、これにはさまざまなパターンがある。

ここでは不動産投資におけるエビデンスの改ざんについてみていきたいと思う。

⇒【「かぼちゃの馬車」問題を解説

預金残高を改ざんするケース 

サラリーマンが不動産投資を行う場合、ほとんどのケースにおいて金融機関から融資を受けることとなる。

金融機関は担保にとる不動産の査定を行うのはもちろんのこと、オーナーとなる投資家の属性や個人資産についても審査を行うのである。

不動産投資におけるエビデンスの改ざんで一番多いのは、預金残高を改ざんするというケースで、これはスルガ銀行の不正融資でもTATERUの事例でも行われていた。

具体的には顧客のネットンバンクの画面をパソコンで改ざんして、不動産物件価格の10%~20%程度の自己資金は持っている形にすることで、金融機関から融資を引き出すやすくするのである。

スルガ銀行の不正融資の場合においては、行員もその事実を把握しており、また行員が不動産業者に改ざんを指示していたケースもあったため、大きな問題となった。

⇒【上場企業のTATERUが不正融資に関与

レントロールや空室率を改ざんするケース 

銀行預金の改ざんに続いて多いのが、レントロールや空室率を改ざんするケース。

これは販売を行う不動産業者が主導する形となるが、金融機関は担保となる不動産物件の審査も行うため、家賃収入や空室率というのは非常に重要な要素となる。

不動産業者は金融機関から融資が付かなければ物件を販売することはできないため、融資が付きやすくするためにレントロールの改ざんを行う。

ここ数年よく見られたのは、空室保証という形で入居者がいないにも関わらず、不動産業者が一定期間家賃を保証するもの。

レントロール上は入居者がいるように見せかけることで、金融機関は空室率が低いと判断することとなり、またオーナーは一定期間家賃を得ることができるため、安心材料となるのである。

悪質な不動産業者のケースでは、金融機関に提出するレントロール上は入居者がいるように見せかけたり、家賃を実態より高くしたりするのだが、オーナーに対しては何も保証は行わずに騙されるということもあったようだ。

⇒【レントロールの見方や注意点を解説

サラリーマンの給与所得を改ざんするケース 

サラリーマンの給与所得を改ざんするというケースもあったようだ。

預金残高の改ざんと同じようにパソコンの画面上でうまく改ざんするケースもあれば、実際に確定申告の修正を行うことで、書類上もしっかりと整えるという不動産業者もいるという話を聞いたことがある。

税務署も余計に税金を支払ってくれる人に対してはうるさく言わないため、申請すれば確定申告上、所得を多くすることは可能のようだ。

不動産業者は物件を販売することによって数千万円単位の利益を得ているため、多少の税金を負担したところで大きな影響はなかったのだろう。

給与所得を改ざんすることで、金融機関からの融資は引き出しやすくなるのである。

⇒【サラリーマンが「青色申告」をする基準
⇒【不動産投資で騙される人の特徴

まとめ 

不動産業界ではエビデンスの改ざんが大きな問題となっているが、その中でも多いのが預金残高の改ざん、レントロール・入居率の改ざん、給与所得の改ざんである。

スルガ銀行の不正融資問題やTATERUの不正行為によってこれらの手口が公になってしまったため、今後は使うことはできなくなると思うが、不動産業者がこれらの手口を使って物件を販売しようとしている場合には、注意した方が良いだろう。

エビデンスを改ざんしなければ販売することができない不動産を取り扱っているということであり、本来は買うべきものではない可能性が高い。

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