レオパレスが建築した多くのアパートで「界壁」が無いことが明かになり、多くの入居者が引越しを余儀なくされる事態となっている。「界壁」とは屋根裏にある防火壁のことであり、建築基準法で設置が義務付けられている。
「界壁」が無いと防火性及び遮音性に問題が出る。ここでは「界壁」についてみていきたいと思う。
「界壁」の防火性
「界壁」が無いことの1つ目の問題点は防火性である。万が一火事が発生した場合、「界壁」があれば炎が他の部屋に移ることを防ぐ役割を果たす。「界壁」は入居者の安全を確保するため、建築基準法で設置が義務付けられているのである。
以下はテレビ東京「ガイアの夜明け」で特集されたレオパレスの「界壁」問題の写真であるが、このように「界壁」に不備があると炎が一気に広がってしまい危険である。
引用:テレビ東京 ガイアの夜明け
「界壁」の遮音性
「界壁」が無いことの2つ目の問題点は遮音性である。部屋の音が隣の部屋に伝わりやすくなってしまうので、騒音問題に発生したり、プライバシー保護の観点から問題があると言える。特に入居者が女性の場合、この点は気になるのではないだろうか?
レオパレスの「界壁」問題
レオパレスの「界壁」問題は、「ガイアの夜明け」の独自調査で明らかになったものである。「界壁」が全く存在しない物件もあれば、以下のように界壁があるものの、空洞があっがり、2枚の石こうボードを使わなければいけないのに、1枚しか使っていないというケースもある。
引用:テレビ東京 ガイアの夜明け
会見において経営陣は把握していなかったと発言しているが、関係者の内部告発によると建築当時である約20年前から、「界壁」が無かったことを経営陣は把握していたはずだという証言もある。
レオパレスは意図的に「界壁」を作らなかった
「界壁」は屋根裏にあるため、無かったとしても気付く可能性は少ない。この点を理解した上でレオパレスがやっていたとすれば相当悪質である。レオパレスはもともと家賃一括保証(サブリース)を謳い文句にして、地主に高いアパートを建築させていたことが問題となっているが、意図的に「界壁」を作らずに建築費用を節約していた可能性が高い。
アパートオーナーや入居者の安全を考えずに、自社の利益だけを優先していたのであれば、上場企業として許されるものではない。オーナーも入居者も大手のレオパレスだから大丈夫と安心していたという人も多いはずだ。
まとめ
レオパレスの問題によってはじめて「界壁」という言葉を知った人も多いことだろう。通常は目には見えないものではあるが、防火性と遮音性という重要な役割を果たしているものであり、「界壁」が無い物件は危険である。
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