東証一部上場企業のTATERUがアパート販売のために不正行為を行っている問題で、新たに見せ金も行っていたことが投資家の証言で明らかになった。
見せ金まで行っていると会社ぐるみで不正融資に関与していた可能性が極めて高くなる。
ここではTATERUの見せ金を無利息融資していたケースについてみていきたいと思う。
目次
TATERU、見せ金として500万円を無利息融資。西京銀行から融資を引き出す目的。
TATERUの顧客であった男性による証言では、2018年8月にTATERUと不動産の契約をする際に、頭金を用意することができないと伝えたところ、TATERUの担当者から500万円を無利息で融資するという話をもちかけられたという。
融資は先日預金残高の改ざんで問題となった西京銀行から受ける予定となっており、その500万円は西京銀行以外の銀行口座に入金され、西京銀行に対する見せ金として使われることになったという。
TATERUは西京銀行から融資を引き出すために、顧客の預金残高改ざんや見せ金などによって資産が十分にあるように見せかけ、多くの融資を引き出していた可能性が高そうだ。
今後調査が進めば、TATERUの行っていた手口が明かになっていきそうだ。
TATERU、見せ金で会社・組織的に不正融資に関与していた可能性が高まる。
銀行を欺くという行為では、預金残高の改ざん・水増し、無利息融資による見せ金も結果的には同じであるが、見せ金のケースが判明したことによって、より組織的に不正が行われていた可能性が高くなったと言えそうだ。
見せ金500万円をTATERUの担当者個人が無利息で融資をしていたとは考えずらく、おそらく会社としてのお金を使っていた可能性が高いだろう。
会社のお金を使うとなれば、社内で決裁が必要となり、TATERUの経営陣も含めて実態を把握、あるいは指示を行っていた可能性が高い。
あるいは上場企業であるため、証拠を残さないためにもTATERUのお金は使わずに、経営陣などある程度のポストの人間の個人資産から融資を行っていた可能性もあるかもしれない。
ただいずれのケースにしても、TATERUの上層部まで関与していた可能性が高いだろう。
通帳・預金残高の改ざん・水増し、見せ金の無利息融資は三為業者の手口。
通帳の預金残高改ざん・水増しも見せ金も、いわゆる三為業者と呼ばれる不動産業者が、スルガ銀行を中心にオーバーローン融資を引き出すために行われていた手法である。
購入者の資産を多く見せるという意味ではどちらも同じではあるが、資金がない三為業者は見せ金を出すことができないので、通帳の改ざんを行うケースが多かった。
ある程度の規模がある三為業者は、見せ金の方がリスクは低いと判断して、通帳の改ざんを行わずに見せ金で対応しているケースもあったようだ。
今回の報道でTATERUが両方のケースに手を染めていたというのは驚きだ。
今後も追加で色々と出てくる可能性が高そうだ。
TATERU(タテル)顧客に見せ金を無利息融資していたことが発覚まとめ
ここ数日で上場企業であるTATERUの通帳改ざん・水増し、土地値の3倍での販売、そして見せ金と、悪質な手口が次々と明らかになっている。
TATERUの取扱い規模から考えると、ここから同様な手口を行っていた事例が明かになってくる可能性は高そうだ。
融資は西京銀行しか出てきていないが、以前はスルガ銀行をはじめてとして他の銀行も使っていた可能性が高く、どこと取引があったのかも気になるところである。
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