「サービサー(債権回収会社)」とは、銀行返済が滞った債務者から債権を行う会社のことを言う。
「サービサー」は銀行から委託または債権の譲渡を受けた上で活動を行うが、法務大臣の許可を受ける必要がある。
ここでは「サービサー」についてみていきたいと思う。
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「サービサー」の業務とは
不動産業界においては、銀行融資を受けて物件を購入した債務者が、賃貸経営が順調に進まずに銀行返済が滞った際に、サービサーが銀行に代わって債権の回収を行います。
銀行は融資の際には不動産を担保として取っており、売却をすることもできますが、ローンの残債が担保価格・販売価格より多い場合もあり、不動産を売却しても全額を回収できないことがあります。
任意売却や競売によって担保の不動産を売却することになりますが、売却のプロセスは複雑でかなりの時間を擁してしまいます。
また任意売却では債務者からの同意を取り付ける必要があり、返済が滞っているからと言って強制的に売却を進められるわけではありません。
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「サービサー」が銀行から債権譲渡を受けるケース
銀行は決算の都合上などを理由に不良債権の金額を少なく抑えるために、債権を「サービサー」に売却することがあります。
その場合「サービサー」は債権額より割安に購入することができるので、担保不動産を売却することによって債権を回収することができる場合が多いです。
例えば、1億円の債権を8,000万円で買い取り、担保の不動産を8,500万円で売却することができれば、「サービサー」は500万円の利益を得ることができます。
サービサーは債権回収の代行だけでなく、このように債権の譲渡を受けて回収活動を行うことも多いです。
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「サービサー」案件は割安な不動産が多い
「サービサー」が販売する不動産を任意売却で購入することができれば、市場価格より割安である場合が多いです。
なかなか初心者が「サービサー」案件を見つけるのは簡単ではありませんが、探してみる価値は十分あると思います。
不動産業者によっては「サービサー」と良好な関係を築き、不動産を割安に購入して転売することで利益を上げているところも多いです。
「サービサー」とつながりを持つことができれば、短期転売でも長期保有でも利益を上げることができる物件を手に入れる可能性が高くなります。
ただ「サービサー」はスピード感をもって物件を売却したい場合が多く、毎回ローン特約を付けて契約するというのは好みません。
なかなか個人投資家では難しいですが、いつでも融資を引ける状態を維持しておくことが、「サービサー」案件を購入するためには重要です。
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まとめ
「サービサー」についてまとめると、債権の返済が滞った債務者から、回収の業務を行う会社。
銀行から委託を受けて回収を行うこともあれば、債権譲渡(買取)をして担保不動産売却で回収する場合もある。
「サービサー」は債権を割安で買い取っていることから、不動産は市場価格より安値で売却することが可能。
もし「サービサー」案件を見つけることができれば、優良な物件を購入できる可能性が高くなる。
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