2018年にシェアハウス向けを中心に不正融資が問題となったスルガ銀行は、2019年5月15日に元本一部カット・金利見直し交渉に応じる準備が整ったことをプレスリリースした。
元本一部カット対象となる可能性がある人には書類を送付し、個別に相談していく形となる。
スルガ銀行から融資を受けて不動産投資を行っている人たちにとっては、健全な運営を行っていくためのチャンスであるため、まずはスルガ銀行に連絡した方が良いだろう。
ここではスルガ銀行との元本一部カット・金利見直し交渉のポイントについて解説していきたいと思う。
スルガ銀行と元本一部カット交渉
スルガ銀行と元本一部カットの交渉を行うためには、以下の「シェアハウス等顧客対応室」に連絡する必要がある。
引用:スルガ銀行ホームページ
「シェアハウス等」となっているが、シェアハウス以外の物件も対象となっている。私も2019年6月初旬に電話をかけて、折り返しを待っている状況。今後の流れとしては、個別面談の日程を決めて、必要書類を用意して面談する形となる。
スルガ銀行の元本一部カット基準
スルガ銀行の元本一部カット基準の概要は以下の通り。ポイントとしては、
■ローン返済が困難な状況(物件収支が赤字)
■ローン契約時にスルガ銀行に不正があった
■元本一部カットの上限は、取得価格と取得時の積算価格の差額
■金利引き下げで赤字が解消する場合には、元本一部カットより優先
■元本一部カットの対象外でも、返済条件の変更の相談に応じる
引用:スルガ銀行ホームページ
必要書類一覧
スルガ銀行との元本カット・金利見直し交渉に必要な書類一覧は以下の通り。用意する書類の数は多い。
引用:スルガ銀行ホームページ
スルガ銀行と元本一部カット交渉のポイント
スルガ銀行から不動産投資向けに融資を受けている人でも、運営がうまくいかずにローン返済が困難な人、順調に運営を行っており問題ない人と状況はさまざまである。
運営がうまくいっていない人は、元本一部カットの対象となる可能性があるので、個別の面談を早急に行うべきである。
また運営がうまくいっている人は、元本一部カットの対象外とはなってしまうが、金利引き下げ交渉を行う良いきっかけとなる。
私も現時点ではローンの返済に問題はないが、元本一部カットの対象となるのか聞きつつ、金利引き下げ交渉を行う予定。
基本的に金利交渉はこちらからお願いしないと検討してもらえないが、今回はスルガ銀行の方から相談に応じるとしているので、またとないチャンスと言える。
スルガ銀行との交渉に失敗した際の対応策
スルガ銀行との金利交渉に失敗した場合には、他行への借り換えを検討すべきである。なぜなら、今回スルガが元本一部カット・金利引き下げに応じないということは、賃貸経営が健全に出来ていることになるからである。
賃貸経営が健全に行われていれば、融資が引き締まったと言われる現状でも、他行に借り換えができる可能性は十分にある。
スルガ銀行の不正融資以降、他行の不動産向けの融資状況は、新規の投資家に対しては厳しいものの、実績がある投資家に対しては引き続き融資を出しているケースは多い。銀行としても全体的な収益が低下している中、不動産向け融資を増やしていきたいと考えているところも多い。
ただ借り換えする銀行の選定は簡単ではなく、やみくもに対応してしまうと時間の無駄になってしまうので、「モゲチェック」のようなサービスを使うことをおすすめする。「モゲチェック」は数多くの金融機関と取引があり、一人一人に応じてベストな金融機関を提案してくれる。特別金利1.575%とスルガ銀行の貸出金利よりも大幅に低いのも魅力的。
「モゲチェック」の登録には費用は発生せず、借り換えが成功した場合にのみ手数料が発生するので、まずは借り換えの可能性を調べるためにも登録してみると良いだろう。スルガ銀行は5年以内の一括返済の場合、残債の2%の手数料が発生する形となるが、借り換えによってそれ以上のメリットが出る可能性もある。
まとめ
スルガ銀行がついに元本一部カット・金利見直し交渉に応じることを正式に発表した。スルガ銀行から融資を受けている人は、賃貸経営がうまくいっていようがいまいが、この機会に個別に相談した方が良い。
今の条件から悪化することはあり得ないので、個別相談をして損をすることはない。条件が見直しされれば、不動産収支を大きく改善することが可能となる。
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